メタボリックシンドロームは、体内に「内臓脂肪(腹部周囲に蓄積する脂肪)」が貯まり、さらに「高血圧」「高血糖」「脂質異常(高トリグリセリド・低HDLコレステロール)」といった複数の代謝異常が合併している状態を指します。
一見「体重が増えてきた」だけと思うかもしれませんが、放置していると動脈硬化が進み、 心筋梗塞・ 脳卒中 ・慢性腎臓病 ・認知症など重大なリスクを高めます。
つまり、メタボリックシンドロームは「症状はまだ出ていない」が、生活習慣を見直す重要なサインなのです。
主な原因
メタボリックシンドロームは、ゆっくり形成されます。
主な背景は、
| 内臓脂肪の蓄積 | 腹囲が男性85 cm以上・女性90 cm以上などを指標とし、内臓周囲に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」が始まりです。 |
|---|---|
| 食べ過ぎ・栄養の偏り | 高カロリー、高脂肪、高糖質、外食・間食が多く野菜・果物の摂取が少ない。 |
| 運動不足 ・筋力低下 |
体を動かす機会が少なく、内臓脂肪が燃えにくく、代謝も低下。 |
| 過剰飲酒 ・喫煙・睡眠不足・ストレス |
いずれも脂質代謝・血糖・血圧に悪影響。 |
| 遺伝・体質・年齢変化 | 体重や代謝は加齢とともに変化し、内臓脂肪が蓄積しやすくなります。内臓脂肪の蓄積は、血管・代謝系に負荷をかけ、血圧・血糖・脂質というリスクを増やす流れを引き起します。(メタボリックドミノ) |
気づきにくい
メタボリックシンドロームの怖さは、明確な症状が出ないまま進行する点です。
以下のような小さな変化にご注意しましょう。
- お腹まわりが太る。(ウエストがきつい)
- 体重・特にお腹まわりの脂肪増加。
- 健診で「腹囲が基準超え」「中性脂肪高め」「HDL低め」「血糖、血圧が高め」と指摘される。
- 疲れやすい・体がだるい・眠りが浅い・朝スッキリしない。
- 運動量が減った。階段を上るのがきつい。立ち仕事や座りっぱなしが多い。
- 飲酒・夜食が習慣化し、外食やジャンクフードが多い。
放置は危険
内臓脂肪が蓄積し、高血圧・高血糖・脂質異常などの複数のリスクが重なると、動脈硬化の速度が一気に上がります。
動脈硬化が進むと
- 血管が硬く、狭くなり、血流が悪くなる → 心筋梗塞・狭心症
- 脳の血管が詰まる、または破れる → 脳梗塞・脳出血
- 腎臓・肝臓・神経などが影響を受ける → 腎機能低下・脂肪肝・末梢神経障害
こうした合併症は、治療が難しく、生活の大きな制約になることも少なくありません。症状がない段階での「ストップ」が肝心です。
「まだ病気ではないけれど」体からの警告サインが出ていると捉えて、生活を見直すタイミングにしましょう。
予防・改善
メタボリックシンドロームの予防は「日々の生活習慣の改善」です。
1. 食事
一日の摂取エネルギー、過剰カロリーを意識する。脂質・糖質・塩分過剰に注意。野菜・果物・魚・雑穀を取り、飽和脂肪酸や加工食品は控える。
2. 適度な運動
ウォーキング、軽いジョギング、階段利用など「日常生活で動く」を意識。筋力低下や代謝低下予防に、筋トレやストレッチを習慣化しましょう。
3. 内臓脂肪
内臓脂肪は取り除き始めれば、比較的減りやすい脂肪です。腹囲測定を習慣に。
4. 節酒・禁煙・睡眠改善・ストレスケア
飲酒や喫煙、睡眠不足、慢性ストレスは、代謝異常や脂肪蓄積を促進します。生活リズムを整えましょう。
5. 定期健診・腹囲測定
毎年の健診で「腹囲」「血圧」「血糖」「脂質(中性脂肪・HDL)」「ALT・ASTなど肝機能」などの確認をしましょう。
まとめ
メタボリックシンドロームは「太る=すぐ病気」ではありません。
しかし、「内臓脂肪」「高血圧」「高血糖」「脂質異常」など、複数のリスクが重なり始めている“危険な状態”です。
だから、症状が出る前に「生活習慣を整える」予防策が大切。お腹まわりが気になり始めたら、体からの「気をつけてね」のサインです。
甲子園あらいクリニックでは、健診結果のご相談から、生活改善まで支援しています。安心できる未来を一緒につくりましょう。
検査で見つかりやすい病気
